我社の残業代も結構な金額になっており、何とか残業時間を削減したいのですが?
A社は従業員60名の自動車販売会社です。
どうしても残業時間が多くなり、A社長は、残業時間を何とか削減できないかと、考えていました。
残業時間を減らせば、人件費が削減できると同時に、従業員も自分の時間が増えてメリットがあると思うからです。
先日、友人の会社が労働基準監督署の指導を受けたことを知り、相談に来られました。
現在、A社の就業時間は就業規則で以下の様になっています。
始業時刻:午前9時 終業時刻:午後6時 休憩時間:正午から1時間
休店日以外の年間休日を仕事に支障がないように各自決め、1年単位の変形労働時間制の導入で週40時間を達成しています。
サービス部門は、部門長がその日の仕事量を把握し管理しているため、無駄な残業時間は出ませんが、営業部門はどうしても夕方からの商談になってしまうこともあり、残業時間の削減が課題となっていました。
山北:「午前9時から営業しないとだめでしょうか。業務に支障がなければ営業時間全体を遅らせてみてはどうでしょうか。終業時刻は遅くなりますが、遅くなった分は残業時間になりません。」と提案しました。
A社長:「そんなことはできない」
山北:「しかし、最初からできないと決め付けたら何もできないですよ。確かに長年の習慣をやめることは勇気がいりますが、従業員と話し合い、顧客の理解を得て試験的に導入して、その結果で判断されてもよいのでは」と、言いました。
A社長: (むずかしそうな顔をされていましたが、)
「一度従業員の意見も聞き、顧客の理解も得られるか、確認してみるよ。」と言って帰られました。
◆1か月後…
A社長:「従業員とも話し合い、顧客にも理解を求め、試験的に30分遅らせてやってみるよ。」と連絡がありました。
3ヶ月試験導入した結果、30分遅らせても業務には支障がでないことがわかったため、
就業時間を30分遅らせ、就業規則を変更して以下の様になりました。
始業時刻:9時30分 終業時刻:午後6時30分 休憩時間:正午から1時間
今回は、小売業で顧客が一般個人であったので、就業時間を遅らせてもよかったのですが、製造業や顧客が法人相手の会社であれば就業時間を遅らせることは難しいと思われます。
残業時間削減対策として、製造業は、手待時間や人員の配置などの問題点を洗い出すなど製造工程全体の見直しから進めることが良いかと考えます。
また、緊急以外の電話や連絡の取次をやめる時間帯を個人毎に設けて、その時間帯は業務に集中できる体制を作ることも有効かと思います。
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