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■■社会保険労務士山北事務所■■■■■■■■■■■■■■■■■■
社労士だより「運鈍根」 再開31号 2007年11月9日
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○○ INDEX ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
1.過労死、パワハラ自殺、これからの労働災害
2.身体的な傷は、心にも!
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1.過労死、パワハラ自殺、これからの労働災害
初めての司法判断となる判決が本年10月15日にありました。その判決とは、夫が自殺したのは、上司の暴言が原因だとして、妻が労災認定を求めた訴訟で、東京地裁は上司の言葉がストレスとなってうつ病になり、自殺したとして、労災認定を認めたものです。パワーハラスメントを主原因とした自殺を労災として認めたのは、初めてです。
自殺した男性は、製薬会社のMR(医療情報担当者)として勤務していましたが、2002年秋以降、上司の係長から「存在が目障りだ。居るだけでみんなが迷惑している。お願いだから消えてくれ」「仕事をしないやつだと言いふらしたる」「給料泥棒」などと厳しい言葉をたびたび浴びせられました。男性は、同年末から心身に変調を来し、2003年3月に自殺しました。妻が遺族補償の労災申請をしましたが、静岡労基署は、申請を退けていました。その処分を不服として訴えていたものです。
静岡労基署は、自殺原因が男性と上司とのトラブルと認めながらも、精神障害などで自殺した際の労災認定基準では、パワハラなどの上司とのトラブルに加え、過重な労働をしていることが労災認定基準になっているとした上で、男性は長時間労働をしていないことを理由に労災を認めないと主張していました。静岡労働局と国は、控訴しないと決めたことで、労災認定が成立しました。
今回の判決は、パワーハラスメント(パワハラ)を自殺の主原因して認めたことに意義があります。この係長が言った言葉はあまりにもひどすぎますが、上司は、助言や指導のつもりで言ったことが、部下の心を傷つけ、精神的に追い込んでしまう場合があることに気づかなければなりません。同僚同士でも同じことがいえます。
まだまだ労働災害は、身体的な傷の占める割合が多いため、その安全対策に目を奪われがちですが、これからは心の安全対策をどうするかが重要になってきます。
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2.身体的な傷は、心にも!
心の安全対策が、必要になってくると言いましたが、身体的な傷を負った労働者にも、心のケアが必要と考えされられる事例をご紹介します。
事例は、鋼材をワイヤーで吊り下げる作業を始めようとした際に、鋼材とワイヤーにずれがある事に気づいて、ワイヤーと鋼材の間に指を入れてずれを直していた時に誤ってクレーン作業者がクレーンを動かしてしまったために、左手の人差し指を挟まれ一部分を切断してしまった労働者の話です。
切断された指は、縫合することができず、元には戻りませんでした。傷口は治ったものの人差し指の一部分がなくなってしまったことで、仕事や日常生活に困ったことが出るようになりました。仕事では、出来ていた作業が出来なくなったり、思うようにできなかったりなど、日常生活では、自転車の急ブレーキ操作ができない、茶わんを落としたりなどです。
心には、@人の目線が気になりつい左手をかばってしまい、ストレスとなったAすべての動作に違和感があり、精神的に落ち込んで夜中に目がさめて睡眠不足になり、精神的にも肉体的にも体調不良になった、という影響が出ました。
JR福知山線の脱線事故などの大きな事故でけがをされた方への心のケアがよく言われますが、このような労災事故でのけがも同じです。だから、安全な作業の仕組み作りが重要なのです。個人差があると思いますが、けがは体のみならず、心にも大きな痛手を残してしまいます。
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