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社労士だより「運鈍根」 再開9号 2006年4月8日
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1.「注意せよ」では、労災事故対策にならない!
2.新入社員には気をつけろ!
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1.「注意せよ」では、労災事故対策にならない!

労災事故含めてなにか問題が起きたら、その対策でよくあるのが、「注意せよ」です。これを言う前に、人間くらいあてにならないことを認識する必要があります。

みなさん自身の日常生活に置き換えて考えてみてください。
例えば、寝起きの状態と顔を洗った後の注意力は一緒ですか?顔を洗った後の方がスッキリして、注意力はあがっているはずです。このようにその時の状況によって注意力は変わります。ましてや仕事中には、疲労や錯覚など注意力を低下させることがいっぱいあります。人間は不注意な生き物と考え、その人間が扱う機械をどうしたらよいかの発想に切り替えることが大事です。

例えば、ほとんどの人が視力1.0ならば、何でも1.0に見えると思い込んでしまいます。しかし、見ようと思った所(中心視力)が1.0で見えるのであって、その周辺(周辺視力)は0.5以下の視力でしか見えないのです。
国鉄が切符の自動券売機を導入した頃、最も苦情が多かったのは、「中止」の表示が出ているのに、お金を入れてしまって、「出ないよ」と言って自動券売機をたたくことでした。アイカメラを使ったりして調査したところ、お客さんは、料金表示を見ながら接近してくる。そこで、中心視力と周辺視力の関連からすると、従来の自動券売機は料金表示と中止表示が離れていて、料金表示を中心視力1.0とすると、中止表示は0.2くらいになることがわかりました。

そこで、中止表示を料金表示の近く(中心視力のそば)に変更したところ、この苦情はなくなったということです。

このように人間は、機能的に不完全な生き物であることを認識して、その特性に応じて対策を立てることが必要です。危険表示や標識の設置も同じことが言えます。

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2.新入社員には気をつけろ!

 
4月になり、入社式の模様がテレビで報道されています。私の姪もこの4月から社会人になりました。配転者含めて新入社員の労災事故の割合が多いので、こんな題名になったわけです。

厚生労働省の統計によりますと、平成13年中に発生した休業4日以上の死傷者総数42,161人のうち経験期間1年未満の者は10,655人で25%を占めています。しかし、経験期間1年未満の労働者数はせいぜい全体の5%程度と推定されるので、発生率は1年以上に比べて高い水準と思われます。

また、次の様な例があります。
@アルバイト4日目にプレス機械に挟まれて右手に10級相当の障害が残った。
Aアルバイト1週間目に機械に指を巻き込んでしまった。

 先ほどの@の例は、作業が未熟なのに先輩社員の真似をして、勝手に作業を行なったことで挟まれてしまったのです。新入社員は、仕事に限らず良いことも悪いこともすぐに先輩社員の真似をしてしまいます。先輩社員こそ作業手順をきちんと守らなくてはなりません。また、模範にならなければなりません。